DD51形液体式ディーゼル機関車は、1962年(昭和37年)から1978年(昭和53年)までに649輌が製造されましたが、製造時期により様々な改良が行われています。
実物のDD51形を大きく分類すると、1~53号機の非重連型(1号機は試作車で形状的な差異が多い)、501~592号機の半重連型、593~799・
1001~1193号機の全重連型、801~899・1801~1805号機のSGなし(貨物専用として登場)の4つに分かれます。
半重連・全重連型は重連総括制御が行えます。半重連と全重連の違いは、重連時、単独ブレーキ弁の操作で自車のブレーキのみ作動するのが半重連、次位の機関
車の単独ブレーキも操作できるのが全重連です。外観的には釣合管が増設されたためジャンパ栓まわりが賑やかになりました。801~は、SG(蒸気暖房装
置)が搭載されておらず、当初は貨物専用でした。キャブ内はSGがないため広々としており、キャブ側面のSG用ルーバーもありませんでした。全車が全重連
型です。今回模型化するタイプは、SG付の全重連型の内、下記のⅠ.とⅡ.のグループをプロトタイプとして地域や年代、用途、形態の違いでⅠ.を3タイ
プ、Ⅱ.を5タイプに作り分けました。
グループⅠ.全重連・中期型(668~799・1001~1009号機)の作り分け
Ⅰ.は、1969年(昭和44年)9月から1972年(昭和47年)12月までに登場したグループです。~667号機との違いは非公式側のキャブ下の点検蓋が大型化されたため、この部分の水切りの位置が高くなり、前後のエアタンクカバーの水切りと高さが揃わなくなった点です。重連型は増備の過程で799号機まで来たあと、800(SGなし)番代との重複を避けるため1001号機へと番号が跳んでいます。番号は離れていますが製造は連続して行われたので形態や搭載機器に差異はありません。唯一の変更箇所は1001号機以降、ナンバープレートがいわゆるブロックナンバーとなった点です。
グループⅡ.全重連・最終型(1052~1193号機)の作り分け
Ⅱ.は、一般的な区分として1973年(昭和48年)12月以降に落成したグループです。Ⅰ.との差異は、運転席の頭上に扇風機が設置 されたためキャブ屋根に突起ができた点と、ボンネット上の点検蓋が取り外し式からヒンジ付きの跳上式となった点、ボンネット側面前部にある放熱器のカバーが2分割になった点等です。また解放テコがフロントデッキの手スリの間を縫う様に設置されたため、手スリのかたちが若干変更されています。ちなみに扇風機カバーは1010号機から、ボンネット上面の点検蓋は1032号機から変更されました。なお、このグループは1052号機以降、最終号機までほとんど形態に変化なしと一般的には言われていますが、実際にはキャブ屋上のダクトの位置が途中で変更されています。模型では後期の形態で再現する予定です。
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グループⅠ |
グループⅡ |
① |
② |
③ |
④ |
⑤ |
⑥ |
⑦ |
⑧ |
一般 |
A寒地 |
A寒地 |
A寒地 |
B寒地 |
A寒地 |
B寒地 |
北斗星 |
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3ライト |
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(JR) |
(JR) |
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色 |
一般色 |
一般色 |
一般色 |
一般色 |
一般色 |
一般色 |
一般色 |
北斗星 |
ホイッスルカバー |
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旋回窓 |
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ワイパー |
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防護無線アンテナ |
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補助灯 |
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タブレットキャッチャー |
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