EF67形1号機は、山陽本線の一番の難所「セノハチ」(瀬野~八本松間)の補機として、EF60形4次車を種車に改造された電気機関車です。
従来のEF61形200番代は、重連運用の際に連結器が破壊され、1,000tを超える列車には使用できないという問題が発生しました。
そこで、EF60形4次車を種車とし、主回路制御をサイリスタ・チョッパ方式にし、MT-52形電動機の端子電圧をそれまでの750Vから900Vに上げ、2,850kWに増強しました。これで単機運用が可能となり、加速しないときモーターを発電機として利用して発電し、電気を架線に戻す回生ブレーキを装備しました。
外観的特徴は、東京寄り1エンド側は、八本松駅構内での走行時解放(走りながら連結を切り離す)を考慮してデッキを設置、前面も貫通ドアタイプになっております。
また、塗装は赤11号という直流機らしかぬ色に塗られ、広島の県木『もみじ』をイメージしたオレンジ色に塗られ、異色をはなっています。
なお、JR貨物発足後にEF65形一般形5両を改造した100番代も登場しましたが、デッキ設置や前面への改造は行われませんでした。
なお、EF67形の走行解放は、全ての貨物列車が西条停車となり、2002(平成14)年3月で終了し、停車中の解結になりました。
なお、最新のVVVFインバータ制御方式を採用したEF200やEF210も「セノハチ」を越える際はEF67形の助けを必要としています。
今回は避雷器が中央にある1号機と2号機を模型化いたしました。