C50形蒸気機関車は、8620形の改造形として、1929(昭和4)年から1933(昭和8)年までの5年間に158輌が製造されました。主な改造点としては、給水加熱器の付加、ボイラ圧力の1kg/cm²増圧、粘着重量の僅かな増加、主台枠が棒式になり、8620形で使用した特殊先台車は採用されず、簡易構造のエコノミー式の復元装置を内臓した先台車となりました。
初回発注分の68輌は軸重とバランスに多少難があったため、第2回発注分は動輪全体を140mm後退させることにより解決しました。このため初回分を前期、第2回分を後期と区別され、外観上の違いはキャブと第3動輪の位置関係で見分けられます。
C50形は、客貨両用として使用されましたが、先台車に問題があり早くから入換用にまわされ、比較的地味な運用に終始いたしました。
今回は後期型のATS装備形をモデル化。デフ付、デフ無の2タイプを製作いたしました。
デフ付は化粧煙突、デフ無はパイプ煙突になります。共用仕様として、空気作用管取付済み・シリンダー棒固定・12V球ヘッドライト・テンダーテールライト点灯(ダイオード使用)となります。走行装置には実績のあるTPEシステムを採用、モーターはフルイチ製。実機は地味な車輌でしたが、模型の世界では活躍させて下さい。