ステンレス車体の24号機関門時代と、晩年時代の姿を鉄道模型化しています。
戦前で使用された、もっともポピュラーな東海道線用の貨物用電気機関車です。旅客用花形機関車であるEF53形をもとに、貨物列車の牽引用として製造しました。
一次型(1~16号機)は1934(昭和9)年に製造を開始しました。EF53形とほぼ同じ形状ですが、先台車を1軸としてギヤ比を大きくした点が異なります。二次型(17~19号機)は車体を溶接構造にして、台車部分を一体鋳鋼製に変更しました。その後、三次型(20~24号機)、四次型(25~29号機)、五次型(30~33号機)、六次型(34~41号機)まで数年に渡り、改造を施しながら製造されています。
数あるEF10形でも、もっともファンに親しまれ人気が高いのが、丸みをもった溶接車体と一体鋳鋼台枠を持った三次型です。三次型は当初、東海道本線で使用していましたが、1942(昭和17)年の関門トンネルの開通に伴い、一部を門司区に移動しました。24号機と四次型以降の一部は、腐食防止のため車体外板をステンレスに改造していますが、24号機のみ無塗装でステンレスが地肌のままのため、異彩を放っていました。
1931(昭和36)年に九州地区が交電化されたため、三次型は門司から東海道筋の各機関区に再度転属されました。また、24号機も新鶴見機関区へ転属され、塗装が施されました。