天賞堂ブラス・ベーシック・コレクション 第3弾!
EF55形電気機関車は、東海道線の特急列車牽引用として当時世界的流行であった流線形を取り入れて作られた電気機関車です。
その車体は米国ペンシルバニア鉄道のGG-1の影響を受けたと言われておりますが、前頭部形状は国鉄研究所において各種の模型が製作され、風洞試験の結果このような形状に決定され、日本独特の流線形車体が出来上がりました。
製造は日立、川崎、東洋の3社に一輌ずつ試作のかたちで発注され、1936(昭和11)年ほぼ同時に完成、同年3月末より東海道線沼津区に配置され使用さ
れましたが、性能が良好でなく、また前後位があるため終端駅では転車台にかけねばならぬ等、取り扱いが不便なためもあって試作3輌のみで後は製作されませ
んでした。
この3輌は東海道で使用された後、1952(昭和27)年に高崎第二機関区に移され高崎線では予備機として使用されました。1、2号機は1964(昭和39)年に廃車になり、3号機はこれより前の1962(昭和37)年に電動機等一部の機器を交直両用の試験機であるED30形に使用するため解体されまし
た。
廃車後、1号機は中央鉄道学園に静態保存され、1978(昭和53)年に準鉄道記念物に指定され、1986(昭和61)年大宮工場において動態復元されました。イベント列車の牽引などに活躍しましたが、平成19年に再び静態保存に戻りました。
今回、前面カプラーは固定タイプへの改造後で戦前特急列車牽引で活躍していた時代と高崎運転センターに保存されている1号機を模型化いたしました。