EF60形電気機関車は、EH10形に替わる東海道・山陽本線の重貨物列車牽引を目的として1960(昭和35)年から川崎車輌、東京芝浦電気、東洋工機+汽車製造、三菱重工業で製造が開始されました。
当初、当時の新鋭機ED60形と同じMT49B電動機とクイル式動力伝達方式でしたが、メンテナンス等の難しさから1962(昭和37)年から製造されたグループ(15号機~)よりオーソドックスな吊り掛け式伝達方式に変更されました。また、電動機も各部を強化し、出力増強を図った新設計のMT52電動機を
採用。車体デザインの変更等を受けながら1964(昭和39)年まで129輌製造されました。
今回模型化したEF60形は2次量産型(15号機~)、塗装は登場当時の茶塗装です。
EF60形は、当初東海道・山陽本線を中心に全国の主要直流電化区間の貨物列車で使用されていました。1977(昭和52)年に初期型のうち8両が
EF61形200番代に改造、4次量産型のうち3輌がEF67形に改造されるなど、貨物列車の大幅削減により国鉄時代の1987(昭和62)年までに1両を残して廃車となりました。
現在は国鉄末期の1986(昭和61)年にジョイフルトレイン「やすらぎ」用に外部塗色を変更したEF60形19号機が高崎に在籍するだけです。