EF80形は常磐線用として製造された交直両用電気機関車です。
常磐線は上野―取手間までは直流区間ですが、取手以北の電化は柿岡にある地磁気観測所への影響を懸念し交流方式が採用され、取手―藤代間に交直セクションが設けられました。
計画では直流・交流電化区間を通して運転できることと、1,200tの貨物を牽引でき、旅客列車用の最高速度を持ち、客車暖房用の大型電動発電機を搭載できる条件を充たした機関車が要求されましたが、軸重の制限があったために、軽量化に重点を置き計画されました。
既に完成されていたED46形を基本に、当時の最新技術を活かし、軸重移動による粘着力低下が少ない1台車1電動機式を採用、整流器はシリコン整流器を使用、制御機器等の簡略化が行われ各所に小型・軽量化が図られて生まれたのがEF80形です。
1962(昭和37)年から5年間で、合計63輌が生産され、1962(昭和37)10月1日のダイヤ改正から運用に入り、常磐線の花形電機として寝台特急"ゆうづる"をはじめとする数々の列車の先頭に立って活躍しました。
今回模型化したのは、客貨両用につくられた1~30番グループ中ので、後に運転室側窓Hゴム化、前面窓上水切、ブレーキホースを増設したEF80形です。
7号機と12号機のナンバー等は貼付済になっております。