国鉄は、北海道初の電化開業に向けて各種試験を行うためにED75形500番代を1966(昭和41)年に試作製造しました。
各種試験の結果から誕生したのがED76形500番代です。
形式こそ、九州用のED76形0番代、1000番代と同じですが、重連総括制御型のための前面貫通の設置、耐寒耐雪を重視した高圧機器の車体内への格納、 また制御方式も違い、外観・構造・性能も全く違った機関車です。
ED76形500番代は、1968(昭和43)年の函館本線小樽~滝川間電化開業と1969(昭和44)年の滝川~旭川間電化延伸開業に合わせ、二度にわたり、22輌が東芝と三菱で製造されました。
全機、岩見沢第二機関区に配属され、小樽~旭川間が活躍の場で、500番代は重連総括制御を装備しており、重量貨物列車の牽引も可能でした。しかし 蒸機暖房を装備していた為、主に旅客列車牽引の運用に充てられ、「ニセコ」・「狩勝」・「大雪」・「利尻」等の急行牽引にも活躍いたしました。
ED76形551号機は1988(昭和63)年に青函トンネルが開通以降、列車本数の増大から、機関車不足となり、余剰状態であった500番代の514号機を、1989(平成元)年に青函トンネル用として蒸機暖房を撤去し、電機暖房を搭載してED79形に準じた改造を施して誕生しました。車体塗装は、上部は赤2号、下部 は灰色、赤色と灰色の境には白帯が塗られ、ED79形と共に「北斗星」・「エルム」・「日本海」・「海峡」・「はまなす」の旅客列車を牽引していました が、晩年には車体長の関係から「トワイライトエクスプレス」を主に牽引しておりました。
1999(平成11)年の函館本線電化30周年記念列車を牽引する最には、元の赤2号一色に塗り替えられています。
北海道の電化に貢献したED76形500番代ですが、徐々に余剰をきたし、全機が姿を消したのは1994(平成6)年、ED76形551号機は2001(平成13)年に廃車されて形式消滅しております。
今回は、500番代登場時と晩年時、及び551号機赤/灰色時代と赤2号復活塗装時代をプロトタイプとして製品化いたしました。
- 品番12106:JR北海道商品化許諾済
- 品番12109:JR北海道商品化許諾済