~実車解説~
D51形蒸気機関車は、ひっ迫する貨物輸送の需要に対応するため、大正生まれのD50形と性能的には同等としながらも、使用圧力をそれまでより高い 14kg/cm2とし、日本で初めてボックス動輪を採用する等近代化した設計で、総製造輌数1115輌を誇る日本の代表的な機関車です。
落成後、全国の主要線区において主に貨物輸送に充当されましたが、勾配区間等では旅客列車牽引にも活躍しました。
その後、電化の延伸やディーゼル機関車の導入により輌数は減ったものの、1975年(昭和50年)、国鉄完全無煙化の前年まで現役を貫きました。
1次量産型は、給水温め器をボイラー上に縦置きし、それを覆うように、煙突から蒸気溜めまでを繋いだカバーが特徴的で、その姿から半流線形またはナメクジ形とも呼ばれます。
他にも丸みを帯びた煙室周辺や、全長が230mm短いキャブなど、標準型との違いを随所に見る事ができます。
炭水車は鋳鋼製台車を履いた8-20型(一部8-20A型)で、板台枠台車を履いた8-20B型とは、特に台車回りの印象が異なります。
標準型のD51形や、他形式の機関車と同じく、運用される地域や線区にあわせて、重油併燃装置を装備したものや、寒冷地向けには各種保温装置の設置やデフの切り詰め、キャプを密閉式に改造された仲間も存在しました。
- ~各製品仕様~
- 【品番71036】半流線形(デフ点検口有)
- ★本州や九州の各線で活躍した、デフにバイパス弁点検窓を開口し、ATS装備後の姿をプロトタイプとしています。
- 【品番71037】半流線形 東北タイプ(キャブ屋根延長)
- ★東北本線や奥羽本線などの東北地域で見られた、キャブ屋根が延長され、大型の重油タンクをテンダーに搭載した姿をプロトタイプとしています。
- 【品番71038】半流線形 北海道タイプ 密閉キャブ
- ★寒冷地向けに各種耐寒装備を行い、密閉式キャブおよび切詰デフとなった他、副灯やATSを装備した晩年の姿をプロトタイプとしています。