男の子なら1度は、だれでも憧れる電車の前後にある運転席。
目の前で刻一刻と移り行くその風景。特に私自身、今もって、対向列車とすれ違う瞬間に、なんだか心がワクワクしちゃう時がありますが・・・・・!!
今回、ご紹介しますパノラマカーは、このような憧れを抱いた方々、その夢の実現を、わが国で最初に行った鉄道車両です。
一次車、6両編成×3本(計18両)登場は、今から42年も前の1961年(昭和36)6月1日でした。
大胆にもスカーレット一色に塗られ(杉本健吉画伯作)、側面には大きな連続窓を持ち、前面展望の特徴あるスタイル、空気ばね台車と電子ミュージックホーンの採用、そして特別料金不要といったその姿は、この時代、大衆列車とは決して考えられず、運転開始からの数年の間は、出発の起点と終点の駅では、この列車に乗ろうとする人々で大変混雑したようだ。
特にかつてない前面展望車というコンセプトは、実はこの車両よりも前に登場していた、イタリアの都市間連絡電車"セッテベロ"にその起源はあります。
先程も書きましたが、このパノラマカーという車両の導入には、名鉄という会社が巨大な自動車産業を背後に持つ、この地域特有の将来を見据え、それに向けていかに本腰を入れて挑んでいた証の車であったようです。
結局、この車両は、1975年(昭和50)の最終製造車両の9次型まで各グループがあり、総数112両も製造されました。(同スタイルの7500系を含めば184両)
長年の製造により、車両各部に数多くのバリエーションを産んだことは趣味人らにとりまして、大変興味深いことでしょう。
このコーナーの最後になりますが、1次車の主要項目並びに、車両番号と編成、そしてよりパノラマカー知るためのお勧め書籍等をご紹介しておきます。
(↓参考になさって下さいね!!)
項目 |
|
台車形式 |
FS335(空気バネ式) |
主電動機形式名 |
T.D.K-825/ 1-A(複償巻線付) |
駆動装置形式名 |
DND102/ 1-HJ型(歯車比78/16=4.875) |
制御装置形式名 |
MC11−C型 |
制動装置形式 |
HSC-D型(電空併用電磁直通) |
電動発動機形式名 |
CLG-326D型 |
冷房装置形式名 |
TAC15T2-21型(天井)
TAC-18T2-21型(床置) |
集電装置形式名 |
PT-42-F型 |
◎車両番号&編成
←豊橋 新岐阜→
モ7000奇+モ7150偶+モ7150奇+モ7050偶+モ7050奇+モ7000偶
●第一編成 7001−7152−7151−7052−7051−7002
●第二編成 7003−7154−7153−7054−7053−7004
●第三編成 7005−7156−7155−7056−7055−7006
※偶数車両に集電装置(パンタ)付
◎お勧めの書籍とビデオテープ・・・・・(※現在入手可能なもののみ)
1)書籍
●名鉄パノラマカー
(徳田耕一・JTB出版刊)
(¥1,700+税)
☆ミニ・コメント
初版が発売されたのは、パノラマカーがデビューし、40周年目の記念すべき年でした。
多くの写真とコンピューターグラフィックを駆使した内容は、長らく活躍し続けている、同車の過去から現在を知るには、最適な一冊であると思います。(=勿論、私も即購入したのは○○)
2)ビデオテープ
●2階運転台展望 名鉄パノラマカー 112分
(テイチクビデオ発売)
(¥3,800+税)●名鉄パノラマカー
☆ミニ・コメント
パノラマカーの2階席運転席内に小型カメラを設置き、名鉄の5路線を走破する運転室展望ビデオ。
少々、長い感じもしますが、普段見られない高さからの映像には、パノラマカー好きのあなたは終止画面に釘付けでしょう!!
(勿論、私も?!)